研究概要

 わたくしは近世日本文芸を「日本文芸学」という学的立場から研究を行っています。 とくに西鶴・芭蕉・近松等から秋成へと展開する、近世前期文学の体系化を課題としています。 作品を分析するのに際し、当時の読者にどのように受容されたかを知ることを大切にしています。したがって、作品が形成された同時代の文芸環境・社会的背景をも含めた総合的な視野からの研究を行っています。
 
 研究対象においても、近世前期文学に限らず、日本文芸の体系化を目指して、近世の和歌、俳諧、漢詩、随筆、演劇等、幅広く考えています。又、日本文芸のアジア文芸からの受容についても、興味をもっています。 さらに近世を背景とした藤沢周平・司馬遼太郎・山本周五郎・京極夏彦等の時代小説の魅力の解明についても取り組んでいます。近世の人々に、そして、現代の我々に愛される近世文芸の本質とは何か。この大きなテーマに挑んでいます。
 
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受容文芸学とは

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井原西鶴について

 (寛永19年<1642>~元禄6年<1693>) 人間の本能(色欲、物欲)を探求した作品を書き、一大人気作家となる。 代表作は「好色一代男」「好色一代女」「日本永代蔵」「世間胸算用」など。 この中で、天和2年(1682)に刊行された絵入りの「好色一代男」 が西鶴没後、浮世草子と名づけられ、従来の仮名草子とは別の新しいジャンルが出現した。この流れが江戸の草双紙へつながって行く。なお、江戸での 重版(ちょうはん)出版の際、「好色一代男」の挿絵は菱川師宣が担当して いる。ところで、西鶴の好色本は後年、寛政・天保の改革で禁書扱いとなり 明治時代に至るまで続いた。
 

 

■浮世草子とは

 『好色一代男』以来約八十年間、上方を中心に行われた町人文学の総称、またはその時代の小説類。それまで京都中心に行われていた“仮名草子”が啓蒙・教訓的であったのに対し、現実主義的、娯楽的な内容で、好色物・武家物・町人物などさまざまなジャンルがある。

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